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前立腺肥大症の最新治療

男性のおしっこの出が悪くなる原因の一つに前立腺肥大症があります。治療として、お薬で十分な効果が得られないような場合には手術が行われます。
経尿道的前立腺切除術(TUR-P)が最も行われている手術です。当院では、年間300例近い方がこのTUR-Pを中心とした前立腺肥大症の手術を行なっており、良好な成績を納めています。2007年からは、レーザーを用いた「前立腺核出術」(HoLEP:ホーレップ)を導入いたしました。この手術は、レーザーを用いて肥大した前立腺組織(腺腫)を、ひとかたまりの状態でくりぬき、いったん膀胱内に入れ、最後に専用の器械を用 いて細かく切り刻んで吸い取り、体外に取り出すという手術です。この手術は、出血の危険性などが少ないこと、肥大した部分がひとかたまりでとれるなどの利点があります。現在のところ手術時間が少し長くかかること、手術後に一時的な尿もれや、また肥大の強くない前立腺では手術が難しいこともあります。従来のTUR-Pも安全で効果的な治療ですので、患者さんによってどちらの手術法が合ってるのか相談の上、決めてゆきます。

holep01
1.肥大した前立腺の内腺と外腺の境目に
ホルミウム・ヤグレーザーを照射し、
内腺のみをくり抜くように核出します。


holep02
2.核出した内腺を、膀胱内に移動させます。


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3.前立腺組織をすべて膀胱内に移動させた後、
モーセレーターという機器を用いて、
前立腺組織を細かく切断しながら吸引し、体外に排出します。



HoLEPのイメージ(Boston Scientificより)

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